反面人物

Fǎnmiàn Rénwù
反面人物
反面人物(はんめんじんぶつ)

 文芸作品中の否定的人物を指し、作者が攻撃に力を入れる対象である。反面人物は以下の二種類の形式を含む。前者は例えば、一定の歴史時期の反動的な社会勢力を代表している芸術形象で、後者は例えば、道徳的堕落者や刑事犯罪者などである。作者がどのような人物を否定することになろうと、それが正確であろうとがなかろうと、その人の階級的立場、世界観や審美観などの要素に制約を受けるものなのである。小説中の反面人物は通常、肯定的な人物と相対的である。例えば『子夜』の趙伯韬は比較的典型的な反面人物である。社会生活 は非常に複雑なので、小説に必ずしも否定的人物と肯定的人物が登場するわけではなく、同時にまた、簡単に区分する必要もない。

(『文艺学新概念辞典』文化艺術出版社 1990)

作成: 潮崎裕子
 文芸作品において作品によって否定される人物で、作者が力を入れて酷評する対象を指す。反面人物には二つのタイプがある。一つは、特定の歴史時期の反動的社会勢力を代表するような芸術形象である。もう一つは、道徳的堕落者と刑事犯罪者などである。作者がどのような人を否定するのか、正しいかどうかは、その階級の立場、世界観、審美観などの要素が制約する。小説において反面人物はいつも正面人物の反対である。例えば『子夜』における趙伯韜は、比較的典型的な反面人物である。社会生活の複雑多様化によって、小説においては必ずしも反面人物と正面人物が登場するというわけではなく、単純に分類をする必要もない。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)

作成:河本美紀
→ 正面人物

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