夸张

Kuāzhāng
夸张
誇張(こちょう)

 文学創作の表現方法の一種。作者が芸術想像の助けを借りて、現実生活を基礎にして、描写対象の、ある特徴をとらえて誇張を加え、物事の本質を浮き立たせることで芸術効果を強める。誇張には二種類の基本的な表現手法がある。一つは対比性誇張で、例えば『三国演義』の第42回では、張飛が長坂橋の横に立って槍を横にし馬を立たせて一喝し、曹操の百万の精兵を退却させた という部分である。二つ目は比喩性誇張であり、例えば『三国演義』において 、張飛の容貌に対する描写の「身長八尺、豹の頭に丸い目、燕のあごに虎のひげ、声は雷のごとく、勢いは走る馬の如し」などである。比喩を通じて張飛の勇猛な性格の特徴を真に迫って表現している。プロット、背景、風物描写の誇張性は、よくロマン主義作品に用いられる。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)

作成:河本美紀

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