微型小说

Wēixíng Xiǎoshuō
微型小说
微型小説(びけいしょうせつ)

 小説の一種。文章はごく短く、次数は僅か数百字か数十字くらいで、題材は社会生活の何らかの側面を反映している。話の展開は速く、リズム感があり、題材は集中し、巧みに配置され、単純明快を最も嫌う。これは小説での彫刻芸術である。ショート・ショートは外国では「ニュース小説」、「一分間小説」、「超短編小説」などとも呼ばれる。世界的に有名な作家ではオーストラリアのヘンリー・ローソン(亨利・労森、Henry Archibald Lawson)、オーストリアのカフカ(卡夫卡、Franz Kafka)、アメリカのヘミングウェイ(厄内斯特・海明威、Ernest Hemingway)、フランスのユゴー(雨果、Victor Marie Hugo)、アメリカのマーク・トウェーン(馬克・吐温、Mark Twain)などが皆相当数のショート・ショートを書いている。80年代初め、我が国のショート・ショートはどんどん栄え、1958年前後の小小説と比べると、各方面にわたって新しい開拓があり、大変な人気となった。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)(作成:河本美紀)

  「小小説」、「袖珍小説(ポケット小説)」、「一分間小説」などとも呼ばれる。この種の小説の文字数は一般に千字以内で、創作において弾力性があり、多様で、 決まった形を持たない。その弾力性や多様さのおかげで様々な芸術部門の表現手段をしっかりと取り入れることができている。例えば映画を製作する時、時間や空間を迅速に転換するモンタージュの手法や、 寓話の、物に寓意を託す構想上の特徴や、小品文に見られる、人生の機微を洞察する鋭さ、散文の情感の豊かさや新聞記事の洗練性、タイムリーさなどである。複雑な人物やプロットを創りあげるのではなく、構想の斬新さや、構造の巧妙さを得意とし、これが微型小説の最も重要な特徴である。微型小説は種類が非常に多く、形式も様々である。例えば、人物を描き出すことを主としたもの、事件を叙述することを主としたもの、感情を叙述し、ひいてはある種の気分を表現することを主としたもの、寓話形式のものなどがある。一般的に言うと、生活の中の典型的な意義を持った細部を捉え、それに巧みな構想を加え、意表をついた劇的な形成の逆転の中で、意図を解き明かし、再度味わうことができる、これが微型小説に最も多く見られる表現の手法である。

(『文芸学新概念辞典』文化芸術出版社 1990)(作成:田中洋子)
 

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