悬念

Xuánniàn
悬念
サスペンス

 文芸鑑賞の過程における心理状態の一種。鑑賞者が文芸作品を鑑賞しているときに生まれる、ストーリーの展開と人物の運命に関する不安な緊張と、期待して結末まで読みたいという願望を指す。作家は創作をしているときに、この類の心理的特徴を合理的に理解し用いるものである。そしてプロットを組み立てたり、矛盾衝突を並べるときには、往々にして、挿入や倒叙などの方法を用いてサスペンス状態を作り、芸術的感染力を強めるものである。例えば『水滸伝』、『三国演義』などの小説においては、よく、矛盾衝突が最も緊張し、最も激しいところを山にして、読者にストーリーの結末を知ることを急がせ、佳境に引き込む芸術的効果を備えている。
 
(『中国小説辞典』北京出版社 1990)
作成:河本美紀

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