楔子

Xiēzi
楔子
楔子(せっし)・まくら

 戯曲用語で、序幕とも呼ぶ。元々は、元の雑劇が四折戯(四場)以外に加えた、短くて独立している一段を指す。明清以後、小説の創作に使われ始めた。通常は小説の始まる前に置かれ、本文を導く。小説のストーリーを構成する部分である。近代小説において、本文の前に要約を提示する章、節や段落もまくらと呼ぶ。例えば、趙樹理の『李有才板話』の出だしにある「書名の由来」は、人物の紹介と内容を要約した「まくら」である。
 
(『中国小説辞典』北京出版社 1990)
作成:河本美紀

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