正面人物

Zhèngmiàn Rénwù
正面人物
正面人物(しょうめん・じんぶつ)・善玉(ぜんだま)

 文芸作品において作品によって肯定される人物で、作者が称えたり同情したりする対象である。正面人物の中には、特定の政治思想と階級利益を集中して体現できる英雄人物を含む。正面人物の身には、作者の理想と願望が体現されている。どの時代、どの階級の作者も、しばしば自分の作品において自分の称賛する正面人物を塑像する。作者がどのような人物を肯定・称賛するのか、それが正しいかどうかは、その階級立場や世界観と審美観などの要素によって制約される。社会主義文芸における正面人物は、人民の政治利益や道徳規範や審美理想の体現者でなければならない。しかし、現実生活を離れた「高、大、全」式のでっち上げの人物では決してない。例えば、『紅岩』の江姐や『青春之歌』の林道静がその例である。
 
(『中国小説辞典』北京出版社 1990)
作成:河本美紀

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