武侠小说

Wǔxiá Xiǎoshuō
武侠小说
武侠小説(ぶきょう・しょうせつ)

 中国旧態小説の一種。「侠客」、「義士」が「清官」を助け、犯人を検挙するという内容を題材とする小説。その起源は唐人伝奇にさかのぼり、清の時代に完成する。この類の小説の内容は比較的複雑である。そのなかの秀でた幾つかの作品には封建時代の社会、政治の暗黒の部分を反映しているものもあるが、一般的には人民の邪悪勢力に反抗するという希望を「清官」、「侠客」、「義士」にたくした、封建統治階級の威力と正当性を謳ったものが多い。芸術面では、その内容は緊迫し、紆余曲折に満ちている。また外見的に多くは宋、元代の話本を手本としているが、それは外見だけにとどまり、精神的なものはまったく異なる。芸術技巧が俗っぽいものも多い。(例えば「三侠五義」等)ここ数年この種の小説は愛国主義や階級矛盾等の内容に入ってきており、「新武侠小説」と呼ばれている。
(『中国小説辞典』北京出版社 1990年4月)
作成:石川智子

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