神话小说

Shénhuà Xiǎoshuō
神话小说
神話小説(しんわ・しょうせつ)

 神話や伝説を題材とした小説。幻想の形式を一定の現実生活に複雑に反映させ、ある種の美徳観を託すため、作者は仮想のロジックを用いて現実離れした不思議な人物を描き出し、ぼんやりとした幻のような情景を描き、それによって奇妙な神話の境界を作り出す。例えば、呉承恩の『西遊記』が作り出した孫悟空は、相当に腕の立つ英雄であるが、作者は彼の「大閙天宮」等神奇活動の描写を通して、現実社会の人々の反抗精神を屈折したかたちで反映させる。神話小説と神話は同じではない。神話は「人々の幻想の中で無意識下の芸術方式を通じて加工された自然界と社会の形態 」である。そして、神話小説は作者の意識的な芸術創造の産物である。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990.4)
作成:植西実早樹

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