蒙太奇

Méngtàiqí
蒙太奇
モンタージュ

 本来はフランス語のmontageの音訳で、元の意味は構成、組み立て。映画に使われると、切り貼り、組み合わせを意味する。モンタージュは映画芸術の構成方法で、プロットの展開や、観衆の注意力と関心の程度によって、バラバラの、異なるカットを論理的に、リズムをもってつなぎ合わせる。異なる画面と画面の間、画面と音声の間に、つながり、呼応、対比、暗示、気がかり、連想などの作用を生じさせる。それで映画全体は一つの統一された全体となり、観衆に、明確で、生き生きとした印象と感覚を持たせ、正確に一つの出来事の発展を理解させるような一種の技巧である。モンタージュの方法は既に小説家の用いるところとなり、例えば、王蒙の意識の流れ小説『春之声』では、作品の主人公が車両の中でシュトラウスの楽曲を耳にしたときに、パリでの生活の一段が現れる。これが、異なる時空の生活場面をつなぎ合わる、モンタージュを取り入れた手法である。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)

作成:河本美紀

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