话本

Huàběn
话本
話本(わほん)

 古典小説の一種。唐代に始まり、宋、元代に盛んとなった。話本とは講談師が話すストーリーのネタ本を指し、「話」とは「物語」のことであり、評及び物語を持つものを「評話」と称する。話本は小説と講史の2種類に大別され、現存する講談小説は『京本通俗小説』、『清平山堂話本』などの書物に分散している。その内容は六朝小説と唐代伝奇の現実離れという限界を超え、多くは現実生活に題材を採り、描かれる人物も庶民を主体とし、さらに口語に近い白話で書かれていて、聴衆から非常に歓迎された。小説の発展の歴史のうえでも重要な地位を占めている。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)

作成:河本美紀

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