季羨林

Jì Xiànlín
季羨林
き・せんりん

(1911.8.6-2009.7.11)

季羨林小伝:

 1911年8月6日、山東省清平県(現在臨清市に合併)の官荘に生まれる。6歳の時家を離れ、叔父のもとへ。そこで私塾、小学校、中学校へと進み、正誼で半年高級中学に通ったのち、1926年に新制の山東大学附設高級中学に入学した。1929年山東省立済南高級中学に転入。胡也頻、董秋芳、夏莱蒂、董毎戡(とうまいかん?)らに学ぶ。

 1930年、高級中学卒業、北平にきて清華大学に入学。専攻はドイツ語。選択科目で朱光潜の「文藝心理学」と陳寅恪の「仏教翻訳文学」を受講し、影響を受ける。1934年、卒業後、母校済南高級中学の国文教員となる。

 1935年、清華大学交換研究生の制度に応募し、ドイツのガッティンゲン大学に留学。インド学を専攻。1937年より同大学の漢学系講師を兼任する。1945年ドイツを去り、スイスに半年滞在、フランス、ベトナム、香港を経て、1946年に帰国。

 1946年の秋、北京大学教授、東方語言文学系主任となる。1956年中国科学院学部委員に選ばれる。文革中、批判を受け、当時の「潮流」に迎合したこともある。現在に至るまで、教育と科学研究の仕事に従事した。

(『牛棚雑憶』中共中央党校出版社1998年)

作品集・単行本

『牛棚雑憶』中共中央党校出版社 1998.4/19.50元

『牛棚雑憶・祝詞』

この小冊子は血と交換に、涙ながらに書き上げたものである。

私が生き延びて、これを書き上げられたことは、私の生涯最大の

幸福である。これは私が後の世代の人々に遺す最良の贈り物であ

る。この本が私の祝福の気持ちとともに人々の間に出て行くこと

を望む。この本が伴うのは恨みと報復の気持ちではなく、一枚の

鏡である。そこに悪と善、醜と美が、そして絶望と希望が映し出

される。この本が伴うのは、我々の偉大な祖国と人民に対する赤

誠の心である。

 
 作成:青野繁治

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