楊嘯

Yáng Xiào
楊嘯
よう・しょう

 (1936-    )

 楊嘯小伝

 河北出身。少年期は家が貧しく、丁稚にいっていた。1960年内蒙古大学文芸研究班に入り、勉強をするかたわら創作活動をおこなった。文革以降は創作活動を専ら行うようになる。
 出世作は連続児童短編小説の『小山子的故事』である。この14篇にわたるシリーズは、蒙古自治区1964年児童文学創作1等奨を獲得した。

『紅雨』について

 楊嘯が初期に書いた児童文学の代表作。中編小説。主人公の少年紅雨は、農村地区における医療体制の遅れにより苦労をし、”赤脚医生”(はだしの医者:農村で農業に十時しつつ医療衛生業務に携わる者)となることを望む。文革の中の新しい事物として、”赤脚医生”はきわめて一般的な社会現象であり、容易く描けるヒーローのイメージでもあった。賞賛すべきは、生活にもとづいた描写をし、少年の精神世界を深く掘り下げ、その物語性,読みやすさと素朴な言語スタイルで読者を惹きつけたことである。この小説は英語,日本語,朝鮮語などに訳され、北京外文出版社より出版されて国外へ紹介された。またモンゴル語とウィグル語にも翻訳出版された。中央人民放送局など、多くの放送局で全文が放送され、人民美術出版社など3社の出版社がこの本を脚色して連環画を出版した。1975年には楊嘯と崔嵬監督が合作して映画の脚本とし、北京映画製作所がカラー映画化した。1977年には、人民文学出版社も映画脚本を出版した。

 

作品集・単行本

『笛声』 1962年 百花文芸出版社
『小山子的故事』 1964年
『荷花満淀』 1964年
『火苗』 1965年 作家出版社上海編集所
『草原上的鷹』 1965年 少年児童出版社
『紅雨』 1973年 人民文学出版社
『緑風』 1977年 人民文学出版社
『青翠的松苗』 1978年 内蒙古人民出版社
『小金牛学芸記』 1979年
『花蕾集』 1980年 中国少年児童出版社
『楊嘯短編小説集』 1981年 内蒙古人民出版社
『覚醒的草原』 1983年 湖南児童文学出版社 
『君子蘭開花 ―楊嘯児童小説選』 1985年 人民文学出版社
『深情的山巒』 1986年
『憤怒的旋風』 1986年

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 作成:李昇嶺

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