王愿堅

Wáng Yuànjiān
王愿堅
おう・がんけん

(1929~1991.1.25)

王愿堅小伝

 山東省諸城県相州鎮の人。1929年生まれ。1943年までは、故郷の学校で学び、1944年7月から革命工作に参加。1945年1月に八路軍に入隊。1947年、中国共産党に加入。軍隊では、宣伝員、文工団分隊長、新聞社編集人、新華社支社の記者、文芸幹事などの職を歴任する。1952年以降は、『解放軍文藝』の編集人。1956年以後、革命回想録『星火燎原』の編集を担当。1983年現在「八一電影廠」でシナリオを書いている。第四次全国文代大会において、中国作家協会理事、中国電影家協会理事に選出される。
 王愿堅は豊富な戦争時代の生活体験をもとに、1954年から十数編の短編小説を書いている。なかでも、「党費」「糧食的故事」「支隊政委」は、ソビエト区における人民の残酷な白色テロ下の英雄的な戦いを描いている。「七根火柴」「三人行」「赶隊」は二万五千里の長征途上の紅軍兵士の英雄的事績を描き、「普通労働者」「媽媽」「休息」は老世代の革命英雄人物の社会主義革命と社会主義建設時期における闘いの生活を描いている。その後は「早晨」「征途上」「理財」などの短篇小説も書いた。
 1974年、陸柱国と共同で、映画シナリオ『閃閃的紅星』を書き、第二次国内革命戦争時期の共産主義少年潘冬子の英雄イメージを描いて人気を博し、全国児童文芸創作二等賞を獲得した。1976年には蕭穆と共同で映画シナリオ『映山紅』を執筆。1977年には、「路標」「足跡」「標準」などの短篇小説を書いた。「足跡」は1978年の全国優秀短篇小説賞を受賞。「夜」「肩膀」は児童文学栄誉賞を受賞している。
 王愿堅は耀ける老世代の無産階級革命家や革命老戦士のイメージを描くのを得意とし、主人公を鋭い闘争の環境のなかに置いて、彼らの崇高な思想と忠貞の品性を際立たせている。その作品には豊かな激情があふれており、人物の輪郭やストーリーの描き方においても、濃厚な革命的ロマン主義の息遣いがそなわっている。

『中国当代文学研究資料 王愿堅研究專集』解放軍文藝出版社 1983.3

著書
 
研究資料

『王愿堅研究專集』中国当代文学研究資料叢書 解放軍文藝出版社 1983.3

 
 
作成:青野繁治

Chinese Literature Site

error: Content is protected !!