葉楠

Yè Nán
葉楠
よう・なん

(1930-2003)

葉楠小伝:

 作家。本名陳佐華。巒[木丹]のペンネームを用いていた。河南信陽の人。1930年生まれ。中国人民解放軍某潜水艇部隊の工程師や北海艦隊政治部文化部創作員などの職務についた。出版した3作品集は、映画のシナリオ『傲蕾・一蘭』(中国電影出版社1979)、劇本集『[亦子]生兄弟電影劇本選』(白樺との共著、河南人民出版社1980)、散文集『浪花集』(河南人民出版社1980)である。そのほか、シナリオの「甲午風雲」「緑海天涯」「巴山夜雨」などを発表している。
 葉楠はシナリオを主に創作し、人民の闘争の歴史や当代知識分子の運命を主な内容として表現している。剛勇な人民英雄の性格を塑像するのが得意であり、作品のプロットは起伏に富んで、詩的情緒が濃厚である。

(『簡明中国当代文学辞典』河北人民出版社1988.2)

 1947年『河南民国日報』に詩歌の処女作「牛」を発表し、苦難の文学の旅が始まった。ほどなく、解放戦争時の軍隊に入り、戦後は海軍に転じた。機械を学び、忙しい航行生活を送ったため、筆を中断せざるを得なかった。
 1958年再び筆を執り、業余創作の隊列に復帰した。60年代には専業創作に従事し、『拾貝集』と小説「一帆風順、燕鴎」「海之屋」「血紅的雪」、シナリオ『電影劇本選』『傲蕾・一蘭』『巴山夜雨』などの成果を得た。シナリオは10余本の映画になった。そのなかで世の人に知られているのは、「甲午風雲」と「巴山夜雨」で、後者は中国第一回金鶏奨の最優秀フィルムおよび最優秀脚本奨を受賞した。
 現在中国作家協会理事、中国電影家協会理事、中国筆会会員。

(『蒼老的藍』群衆出版社 1995.1)

作品集・単行本

『海之屋』中短篇小説集 中国当代著名作家新作大系 華藝出版社 1991.10/4.90元
『蒼老的藍』当代名家随筆叢書 群衆出版社 1995.1/8.10元

作成:青野繁治

Chinese Literature Site

error: Content is protected !!