許欽文

Xǔ Qīnwén
許欽文
きょ・きんぶん

 (1897.7.14-1984.11.10)

 許欽文小伝:

 本名許縄尭。浙江省紹興の人。1917年浙江省立第五師範学校卒業。母校の附属小学校で教鞭を執る。五四運動後、北京で半工半読の生活を開始、創作を始める。魯迅の援助のもとに、1925年短編小説集『故郷』を出版。1926年にも『毛糸の靴下その他』『趙先生の苦悩』『帰宅』などの短編集を出版している。これらの作品は農村の人情、世情とインテリの生活を描いたものだったので、「郷土作家」と呼ばれる。1927年杭州で教職に就く。1933年不慮の事件に連座して投獄される。1934年出獄。厦門に行って働く。それ以来1949年頃まで筆を絶つ。建国後、浙江省文化局副局長、中国民主促進会中央執行委員会兼浙江省政治協商会議常務委員兼秘書長、作家協会浙江分会副主席などの職を歴任。魯迅の研究書を多く出している。

(『?』)

 本名許縄尭、浙江省山陰に生まれる。1917年杭州の省立第五師範学校を卒業、母校に残り、附属小学校で教鞭を執る。1920年五四運動の影響のもとで、北京に行き働きながら学ぶ。
 1922年最初の短編小説「暈」を発表。その後『晨報』副刊に小説や雑文を発表し、魯迅の援助と指導を受ける。1926年最初の短編小説集『故郷』を出版。その中の作品の多くは当時の知識青年と郷里の農村生活を題材とするもので、短い作品だが、言語は質朴、諷刺的要素があり、人物の心理を描写するのが得意であった。1927年北京を離れ、杭州に行く。抗日戦争勃発後は、福建の各地を転々とし、勝利後再び杭州に戻る。前後20年数間に渡って、教師をしながら、執筆活動をした。
 解放後は浙江師範学院で教鞭を執り、1955年からは浙江省文化局副局長、中国作家協会浙江分会副主席、浙江省文聯副主席を歴任。解放後の文学活動としては、主に魯迅の著作の研究に従事した。

(『中国現代作家大辞典』新世界出版社 1992年)

作品集・著書・単行本

『許欽文小説選集』作家出版社 1956.4
『欽文自傳』人民文学出版社 1986.5

 
 
 
 作成:青野繁治

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