馬原

Mǎ Yuán
馬原
ば(ま)・げん

(1953- )

馬原小伝:

 大学を卒業するとき、自伝と称するものを書いたことがある。記憶では長い自伝で、すべて子供のころの出来事だった。大学についてはたったの二行。教室はおとなしく上品な若者の世界であった。私に欠けていたのは、ちょうどそのおとなしさと上品さだった。しかし私が教室と縁をもったことは割によかったように思える。その頃、同年代の人々がどれだけ勉強できただろうか。私は小学校に続けて中等専門学校に行き、それから大学にも進んだ。運は悪くないといえよう。いろいろな登記書類に書き込むとき、私は「本人の階級成分《のところに「学生《と書かねばならなかった。これはあまり気が進まなかった。私は学生ではない。骨の中は違うのだ。四年余り下放していた。そのために私は永遠の下放青年になったのだ。
 記者、労働者、編集者の経験もある。

(『岡底斯的誘惑』作家出版社)

 1953年錦州に生まれる。第六代の東北人である。瀋陽鉄路運輸機械学校で機械を専攻、遼寧大学は中文系であった。1982年卒業の後、チベットで七年間過ごす。知識青年、労働者、記者、編集者を経て、現在は瀋陽市文学院所属の専業作家である。長編一部、中篇二十余部、短編を若干、演劇台本を四部書き上演した。

(『虚構』長江文藝出版社)

作品集

『岡底斯的誘惑』作家出版社 1987.3 =文学新星叢書
『虚構』長江文藝出版社 1993.11 =跨世紀文叢2
『馬原文集一 虚構』

作成:青野繁治

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