龍應臺

Lóng Yìngtái
龍應臺
りゅう・おうだい

(1952~ )

龍應臺小伝

 湖南衡山の人。台湾高雄に生まれる。台南女子中学卒業。1970年、成功大学外文系に入学。1975年アメリカ留学、英米文学を専攻し、30歳のとき、カンサス州立大学で英文学博士の学位を取得。ニューヨーク市立大学等の英文科で、アメリカ小説、現代演劇を講義。1983年に台湾に戻り、中央大学英文系客員副教授を務める。

 1984年から『新書月刊』に文芸批評を発表、翌年6月に『龍應臺評小説』を出版。一か月で4刷を重ね、大きな反響を巻き起こした。「批評を書くのは、台湾の批評の雰囲気を盛り上げ、鋭いながら公平性を失わず、厳粛ながらアクティブであることを失わない書評を始めることにある。さらに文壇という小さな枠を突破し、社会大衆の観念の中に書評をたたきこむ、ことを望む」と述べる。1984年11月から『中国時報』『人間』副刊に社会批評を発表する。第一篇は「中国人、為什麽不生気(中国人よ、なぜ怒らない?)」で、すぐに注目を集め、次第に「龍應臺旋風」を巻き起こした。1985年には有名な『野火集』を出版している。これは1987年3月までに88版を重ね、超ベストセラーとなる、と同時に少なからず論議を呼んだ。彼女自身によれば、こういった社会批評は「事件自体の些末な出来事の議論を避け、イデオロギーの探求に重点を置く」と考えている。

石鳴『中国現代作家大辞典』新世界出版社1992

著書
研究書

『公共場域的知識分子寫作 龍應臺文化現象研究』鍾希明/著 上海三聯書店 2013.5

邦訳

『台湾海峡一九四九』天野健太郎/訳 白水社

 
作成:青野繁治

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