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Sìrénbāng
四人帮
四人組(よにんぐみ)
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解説
文化大革命時期、毛沢東の側近グループとして活躍した4人、すなわち江青、張春橋、姚文元、王洪文及びその配下の人々を指す。とくに1975年の全国人民代表大会以降、周恩来、鄧小平ら、いわゆる「実務」派と対立、権力闘争を繰り広げた。それは当時の政界において「二つの道」すなわち「革命の道」と「資本主義へと歩む道」のは対立であり、「四人組」グループは、周・鄧路線を資本主義の道を歩む実権派すなわち「走資派」として糾弾した。
上海を根拠地とする「四人組」の下には、初瀾、江天、梁効、羅思鼎などの執筆グループがあったことが知られている。『朝霞』『学習與批判』などの雑誌を刊行していた。1976年に復刊した『人民文学』も1976年に刊行された号は「四人組」色が濃厚である。
1976年1月8日の周恩来の死を悼んで、4月5日の清明節に多くの人々が天安門広場に集まり、それを公安が取り締まったことをきっかけとして発生した「(第一次)天安門事件」の責任を追究され鄧小平が失脚したことで、政治的に勝利をおさめたかに見えたが、唐山大地震、朱徳の死、そして9月の毛沢東の死と、中国の社会不安が募るなか、10月になって、華国鋒によって、江青ら4人が逮捕され、文化大革命が実質的に収束する。1978年に鄧小平復帰すると、1979年から80年にかけて、所謂「四人組」裁判が行われ、「四人組」批判キャンペーンが展開された。
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著書
『龍華集』張春橋/著 上海文藝出版社 1960.4
『想起了国歌』姚文元/著 作家出版社上海編輯所 1964.8
『文艺思想论争集』姚文元/編 作家出版社 1964.9
『在前进的道路上』姚文元/著 人民文学出版社上海分社
『文艺评论集』初瀾、江天/著 人民文学出版社 1974.9 |
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関連書
『王洪文張春橋評傳 江青集團人物評傳・第一巻』丁望/著 明報月刊社 1977.12
『中國現代史上的野心家、奇女子 江青秘傳』珠珊/著 星辰出版社 1987.7
『張春橋浮沉史』葉永烈/著 時代文藝出版社 1988.8 |
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邦訳
『小説張春橋』胡月偉・楊鑫基/著 阿頼耶順宏・竹内実・吉田富夫/訳 中央公論社 1982.6.1
『上海の赤いバラ 毛沢東夫人・江青の秘められた過去』王素萍/著 秋村藍子/訳 |
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研究書・関連書(日文)
『現代中国文学の理論と思想』丸山昇/著 日中出版 1974.9
*「文芸理論家としての姚文元」を収める。 |
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作成:青野繁治 |