公案小说

Gōng àn Xiǎoshuō
公案小说
公案小説(こうあん・しょうせつ)

旧小説の一種。宋元話本が形を変えて伝わったもので、行政府における事件の取調べや解決に関する物語として描くことからその名がつけられた。優れた作品や章は、封建統治階級が人民大衆を抑圧した罪状を暴露し譴責しているものが多い。清末に至ると、統治階級に利用され、武侠小説と合流して、「清官」が侠客や義士を率いてあちこちへ征伐に行き、「民の恨みを晴らす」、「暴力を取り除いて善良な民を安んずる」という統治階級の威力と正当性を宣揚し、封建社会の秩序を維持した。『包公案』、『施公案』などの作品がある。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)

作成:河本美紀

Chinese Literature Site

error: Content is protected !!