海洋文学 Hǎiyáng Wénxué 海洋文学 海洋文学(かいよう・ぶんがく) 船員や海兵の海上での生活を反映した一種の文学様式である。海上生活を題材にした作品はすべて海洋文学の範疇に属するという説もある。 海洋文学は、海洋とつきあう人の性格を極力現わすものである。その特徴とは具体的に、不撓不屈の意思や寛大な心や深く探求する精神及び大自然の野蛮さを前にして人類が有する能力 などである。 海上生活には独特の体験がある。平穏と孤独、豪胆と恐懼、時には生と死の選択や人間的と非人間的との衝突にも直面し得る。 海洋文学はこのような特殊な体験を描写し、また描写する中で精神の深みを掘り起こそうとしている。 海洋文学はやはり大海に対する詩意を描写することで大海の超神秘性や斑な色調を表現しようとする。それによって一般読者の有限の感覚世界の外に、人々のあこがれの天地という新奇な絵巻を展開する。 (『文艺学新概念辞典』文化艺術出版社 1990年) 作成: 潮崎裕子