农村文化

Nóngcūn Wénhuà
农村文化
農村文化(のうそんぶんか)

 社会発展から識別された一種の地域性文化で、都市文化と相対して言い、農民文化とも呼ぶ。近年しだいに国内の学術界から注目されている。一般に、都市と比べて農村の経済構造は比較的単純で、社会発展の機能も比較的単一であるために、農村文化の内包は都市文化の広さに及ばず、内在構成も都市文化の複雑さに及ばないと考えられる。 およそ 一般的な農村の計画と建設、生産の案配と経営、農村の風俗習慣と生活方式、農民の観念と心理などは、全て農村文化の範疇に属すると言える。 当面、農村文化は「小文化」 (精神娯楽文化)と「大文化」(経済発展に奉仕する、人を中核とする広義の文化)の二つの段階に分けられ、「小文化」を造り上げること、例えば映画館と演劇場、図書事業を発展させたり、文化戸(小文化に貢献する家)を支持したり、文化・娯楽施設を開いたりすることなどは農村の経済発展の促進には不十分で、農村文化の 総合的な戦略でもない。農村文化を研究し、造りあげるには農民のもとからある観念の改めに注意すべきで、農民に現代意識を注入し、農村の古い規則と悪しき習慣を取り除き、現代の経済発展に適応する新しい風習を創りあげること、これを農村経済を発展させる内在的な動力とする。
 多くの論者は、我が国の現段階の農村文化はやはり一種の伝統型から現代型へと転換する文化と考える。都市と比べて、伝統文化固有の構成は堅固で、封建文化の潜在する影響も明らかで、文化の変遷能力は比較的簿弱であるので、現在の経済発展ともとからある文化のモデルの間の矛盾は激しい。近年の農村改革を題材とする文学作品はこの現状に対して多く反映しているところがある。農村文化の構成、特徴や変遷を研究 することは、時代の特色や特定文化を備える背景の農村を題材とする文学作品の創作及びこれを開拓し深化する批評について、重要な意義を持っている。

(『文艺学新概念辞典』文化艺术出版社 1990.4)

作成:古嶋佐知子

Chinese Literature Site

error: Content is protected !!