張承志

Zhāng Chéngzhì
張承志
ちょう・しょうし

(1948- ) 

張承志自伝:

私は1948年9月北京に生まれた。原籍は山東省済南、回族である。67期清華附属中学高級中学部卒業生、75期北京大学歴史系考古学専攻卒業生、81期中国社会科学院研究生院民族歴史語言系歴史学碩士(日本の修士に該当)。現在中国社会科学院民族研究所歴史室助理研究員。第4期中国作家協会理事。
 1983-1984年度の国際交流基金協力者、東洋文庫外国研究員。
 著書に、『内蒙古大草原遊牧志』『王延徳行記與天山●砂』などがある。
 1968年から1972年まで、内蒙古東烏珠穆沁旗牧区に下放。1976年以来、新疆の歴史学的、考古学的調査に従事。1984年以来甘粛、寧夏、青海のイスラム教について調査を行なっている。
 1978年以来文学作品を発表。初作はモンゴル語の詩「人民の子となる」であった。1986年までに、70万字に及ぶ作品を創作した。長編小説『金牧場』(1986)、中編小説『黒駿馬』(1981)や短編小説『大坂』(1982)、『輝煌的波馬』(1986)などがある。

血の出るような執筆に楽しみを

 私が小説に自分を描いていると人は言う。しかし私は自分が完璧な人間であるとは言えないばかりか、自分が善人であるということさえはばかられる。私の小説は、私のあこがれと理想であり、私の小説の男性主人公は、私がそうなりたいと望む理想像である。私は自分がペンを用いて一つの純潔な世界を開拓したのに気がつくと感動を覚える。私は自分がそこで浄化され豊かにされたことを感じたとき、自分の文学が狂おしく好きになった。執筆しているとき、私は激情にかられて自分を抑えることができず、思いのすべてをあらいざらいペンの下に吐き出す。そのようなとき私はいつも深い幻想のなかにおちこみ、幻想のなかで書き続けることによって、壁をつきやぶり、宝物のように美しい文章を見つけ出すのだ。私が歩みを始めたときに誓った「人民の為に」の文字は、今はおぼろであるが、しかし近しくもあり、茫漠と定まりがなくも見えるが、手に触れることができそうな気もする。時には私はたった一人で声もなく笑う。ほんとうに、あらゆる苦しみや犠牲など、このような理想の前では大したことはないではないか。血の出るような執筆の苦しみの中に私は快感を見出した。夢境へのこだわりの中に、私は意味を見出した。これがつまり私が自分を描くということの意味であり、私の自我表現主義なのだ。

(『中国当代作家百人傳』求実出版社 1989年)

作品集・単行本

『金牧場』長篇小説 作家出版社 1987.10
『張承志代表作』黄河文藝出版社 1988.12=中国現当代著名作家文庫
『心霊史』花城出版社 1991.1
『神示的詩篇』香港南粤出版社 1991.3
『大地散歩』当代名家随筆叢書 群衆出版社 1995.1/9.60元
『張承志文学作品選集 長篇小説巻』海南出版社 1995.8
『張承志文学作品選集 中短篇小説巻』海南出版社 1995.8

『張承志文学作品選集 散文巻』海南出版社 
『張承志文学作品選集 新詩巻』海南出版社 
『回教から見た中国』中公新書 1993.4=日本語による執筆
『鞍と筆』太田出版社 1995.11=日本語による書き下ろし 
『金草地』中篇小説 金牧場の改作版 海南出版社 1997.1/12.00元 
『張承志文集 牧人筆記 蒙古題材散文巻』湖南文藝出版社 1999.12
『張承志文集 冰山的父 新疆題材散文巻』湖南文藝出版社 1999.12
『張承志文集 在中国信仰 回族題材散文巻』湖南文藝出版社 1999.12
『張承志文集 無援的思想 思想随筆巻』湖南文藝出版社 1999.12
『張承志文集 心霊史 長篇小説巻』湖南文藝出版社 1999.12
 邦訳

『モンゴル大草原遊牧誌』梅村坦/編訳 朝日新聞社 朝日選書 1986.4.20第1刷・1990.12.20第4刷
『紅衛兵の時代』小島晋治・田所竹彦/訳 岩波新書 1992.4.20
『黒駿馬』早稲田大学出版社
『北方の河』磯部祐子/訳 露満堂/発行 星雲社/発売 1997.11.20/本体¥2400+税

関連書

『無援的思想』蕭夏林主編 華藝出版社1995.4=抵抗投降書系・張承志巻

作成:青野繁治 

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