魏巍小伝:
本名魏鴻杰、かつては紅楊樹のペンネームを用いた。河南鄭州のある町の貧民の家に生まれ、抗日戦が始まると八路軍に参加した。1938年中国共産党に加入。延安抗戦大学を卒業の後、長期にわたり軍隊で宣伝工作に従事し、晋察冀地区の新聞雑誌に多くの詩作を発表した。
1950年末、朝鮮の前線に赴き、志願軍の兵士とともに生活し、戦い、帰国後、一連の文芸通信を次々に発表、その中でもっとも有名な一文が「誰是最可愛的人」で、志願軍兵士の革命的英雄主義、国際主義と愛国主義の精神を表現している。文章が発表されると、全国的に大きな反響があり、「最可愛的人」が志願軍の崇高な称号と代名詞になった。
1978年抗米援朝闘争を背景とする著名な長篇小説『東方』が世に出た。この作品は1983年に第一回茅盾文学賞を受賞した。1980年と1982年の2度にわたり、彼が歴年書きためていた散文、雑文に精選を加え、『壮行集』『魏巍散文集』として出版した。1985年には解放軍文藝社から『魏巍詩選』を出版した。今彼は北京部隊政治部顧問を勤めているが、依然として創作に励んでいる。1987年には二万五千里の長征を背景とする長篇小説『地球的紅飄帯』を発表している。
(李家平記、『中国現代作家大辞典』新世界出版社 1992)
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