雷抒雁

Léi Shūyàn
雷抒雁
らい・じょがん

(1942- )

雷抒雁自伝:

私は1942年陜西省涇陽県にうまれた。1967年西北大学中文系を卒業した。在学中から文学の創作に従事し始めた。大学を卒業すると、まず軍隊で一般的宣伝工作に従事し、1973年に『解放軍文芸』編集部の配属となって詩歌の編集を担当した。1981年地方に転職となり、『人才』『自学』『開拓』などの総合雑誌や文芸雑誌を編集した。現在は工人出版社文芸編集室副主任である。
私は詩歌の創作を主体としているが、散文や報告文学、評論的性格の文章も書く。『沙海軍歌』『漫長的辺境線』など8冊の詩集を出版している。
1979年中国作家協会に加入した。
1982年にユーゴスラビアのシュトルーカ国際詩歌祭りに出席し、大会発言も行なった。

世界に向って大きな声で話をしよう

私は詩歌とは詩人が世界に対する発言権を求めるものだと考える。詩人は大きな声で世界に向って話をすべきであり、詩歌によって人と社会、人と自然の間の感情の疎通を図るべきである。社会に対しては、詩人は終始、自分に属する適当な位置を探し求めている。それはピアノの鍵盤の位置を探すようなものだ。人生は積極的であり、詩もそれに応じて積極的でなければならない。
このような主張をすることによって、私はますます詩の美学的価値においては、宏大さを尊ぶようになった。色彩が豊かで、音響が複雑にからみ、震撼力のあるもの。たとえ弾丸のように小さな短詩でも、哲学的な浸透性とさらに多くの哲学的含蓄をもったものが好きだ。もちろんそのことは纏綿とした朦朧げな詩章を排斥するものではない。
詩の表現手法においては、私は多様性を主張する。1979年にはもう私は文章を書いて、詩歌の門戸はもっと広げなければならないという点に触れている。手本とするなら、古典詩歌や民歌から更に一歩すすんで世界の新詩を手本に学ばねばならない。題材や情緒によってどのような形式や方法をとるかを選び決定すべきである。どのような方法をとるにせよ、自分の読者を求めること、決して自分の読者を排斥してはいけない。
私の詩歌は重く雄々しく悲壮な篇章を重んずる。私はもう波の沸き上がるところに詩歌の潮を探そうとはせず、穏やかに、渦の出現してくる場所で苦しい闘いを行なうのだ。一種の孤独感がしばしば私の近作を覆っている。

(『中国当代作家百人傳』求実出版社1989)

作品集・単行本

『雲雀』詩集 上海文藝出版社
『春神』詩文集 寧夏人民出版社
『小草在歌唱』詩集 江蘇人民出版社
『緑色的交響楽』詩集 春風文藝出版社
『父母之河』詩集 人民文学出版社
『跨世紀的橋』詩集 青海人民出版社

受賞作品

『小草在歌唱』 全国中青年詩人優秀詩歌奨受賞
『父母之河』  全国第二回新詩奨受賞

作成:青野繁治

Chinese Literature Site

error: Content is protected !!