李碧華

LǐBìhuá
李碧華
り・へきか

 李碧華小伝:

李碧華, 女流作家, 学生時代から投稿を始める。初めは香港の《幸福家庭》でコラムを執筆し, 続いて《中国学生周報》に散文、インタビューを寄せ, 後に東方日報で“白開水(白湯)”のコラムを担当した。以前は教師をしていた。1976年からは香港電視台でシナリオライターをつとめる。テレビ作品に《七女性》、《北斗星》、《歳月山河》、《獅子山下》等がある。映画作品に《父子情》、《細圏仔》、《窺情》等がある。その他散文集に《白開水》、《爆竹烟花》、《紅塵》、《青紅皂白》、《色相》、《戯弄》、《鏡花》、《幽会》、《白髪》、《個体戸》等がある。また小説集に《臙脂扣》、《青蛇》、《覇王別姫》、《糾纏》、《生死橋》、《潘金蓮之前世今生》、《緑腰》、《秦俑》等がある。すべて香港天地図書公司出版より出ている。

香港現代女流劇作家。父親は中国画家であり、彼女は幼い頃から文学芸術の薫陶を受け、在学中に《幸福家庭》へ投稿し、掲載される。編集長は彼女の才気を高く買っており、特にコラムを設け、彼女はそこから文学の道に踏み出した。それからすぐ陸離編集長の《中国学生周報》に散文・インタビューを書き、そして《東方日報》では“白開水(白湯)”のコラムを担当し、その僅か数百字の文章は読者を魅了した。しかし、李碧華の志向は演劇作品にあり、しばらく仕事を積み重ねた後、1976年からテレビのシナリオ執筆を始める。上記参照。其の内 《香港香港》の中の 《江湖再見》では、2人の水商売女性の物語を書き《覇王別姫》では零落れた役者の遭遇する辛酸を描き、非常に好評を博した。 映画脚本の《父子情》、《両小無知》も評価の高い作品である。
李碧華の文体は、生き生きとして真に迫るものがあり、表現が簡単で要領を得ている。彼女は周りの人や 物事を注意深く観察し、深く生活に入り込むことを重視している。彼女は一人の踊り子がダンスホールで働こうとする物語や、少女が堕胎を経て自分を被害を受けた少女と偽って医者に助けを求めるという物語を書いている。また、逃走犯が自ら三日間監獄に入ると要求する話や、彼女が海辺を訪れ漁業を営む一家に居候する話を書いている。
彼女は旅行好きで、旅行で見識を広める。それが、彼女の作品を生々しい、鮮明な生活の息吹を感じさせるものにしている。

 作品集・単行本

『爆竹烟花』旅行記、無声出版社、1982
『色相』訪問記、天地図書有限公司、1985
『覇王別姫』天地図書有限公司、1992.5/H.K.42$
『蝴蝶十大罪状』散文集 上海人民出版社 1997.12/15.00元

 
邦訳

『さらば、わが愛―覇王別姫―』田中昌太郎、ハヤカワ文庫、1993年11月

 
 
 
 作成:河上真由子

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