李存葆

Lǐ Cúnbǎo
李存葆
り・そんほ

(1946- )

李存葆自伝:

私は1946年2月19日に生まれた。山東省五蓮県出身である。1961年五蓮県の中学校を卒業後、故郷に戻り農業に携わった。中国人民解放軍に参加し、兵士、指揮班班長、第85カノン砲連隊長、報道責任者などの職務を全うし、以前前後して連隊、師団、軍隊に所属し、新聞報道の仕事をした。1970年済南軍区前衛に文工団創作室を移動し、プロの文芸作家として仕事に従事した。1984年秋、中国人民解放軍芸術大学文学部に入り更に勉強し、1986年夏、卒業した。現在、中国作家協会理事、中国作家協会軍事文学委員会委員、中国映画家協会会員、中華全国青年連合会委員、山東省六期人民代表大会代表となった。
1965年に創作を開始してから、かつて兵士であった時に、二百首余りの詩を発表した。1976年10月以来、所属する文工団のために様々な演劇を創作し、中編小説2冊、短編小説、報告文学40余編、長詩一編、文芸理論文章二十余編を発表し、全部で百万余字になる。1986年5月、アメリカ関係方面の招きにこたえ、中国作家代表団のメンバーとして、アメリカに赴き、中国・アメリカ作家第三回会議に参加した。アメリカのいくつかの新聞、雑誌は、私の単独インタビュー記事を掲載した。

創作の魂

一人の作家の文学観念と創作手法は、絶えず、修正、変更可能なものである。しかし、彼は、自身のすべての苦難と幸福によって鋳造したその創作の魂であるが、軽々しく変更すべきものではないのである。それをなくしてしまうのは、賈宝玉が、通霊宝玉を失うのと同じである。私は、自身の表現技法とある種の古い芸術観念を変えることを要求すると同時に、自身の創作の魂をあくまで守り通した。私は、古人の“文に載道”(文章には、思想がある。)、“世の中を救うことを志す”を信じて守っており、いやにセンチメンタルな文章を創るのは好きではない。私は、文学というのは、花瓶の模様ではなく、また単なる贅沢品でもないと思うのである。作家は、深く広い、また、崇高で荘厳な強い危機意識をもつべきである。その意識は、真善美に凝縮しており、人類の理想の追求に対して希望を寄せている。つまり、その文学は社会、人生、全人類に直面したものでなければならないのだ。今日私達が、偉大な時代と偉大な文学に呼び掛けるとき、まず、偉大でしっかりとした精神に呼び掛けなければならず、偉大な精神のない所に、偉大な作品は生まれないと、思うのである。

(『中国当代作家百人傳』求実出版社1989)

 作品目録

『雲馬嶺的蹄声』短編小説集 山東人民出版社 1978
『不尽的懐念』 長詩    山東人民出版社 1978
「高山下的花環」中篇小説  『十月』第6期 1982
「山中、那十九座墳塋」中篇小説 『昆侖』第6期 1984

 
 
 作成:渡 貴美子

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