曹靖華

Cáo Jìnghuá
曹靖華
そう・せいか

(1897-1987)

曹靖華小伝:

 本名曹聯亞。河南省盧氏の人。文学翻訳家、散文家。1920年河南開封第二中学を卒業後、上海ロシア文学専修学校で学ぶ。1921年ソ連に渡りモスクワ東方大学に入学。1922年帰国。1925年開封で国民革命軍第二軍に入る。1926年北伐戦争に参加、ソ連軍事顧問団の通訳となる。1927年に大革命が失敗に終わると再びソ連に赴き、相次いでモスクワ中山大学、レニングラード東方言語学院及びレニングラード国立大学で教職に就く。1933年に帰国し、北平大学女子文理学院、中国大学、東北大学等で教職に就く。抗日戦争中は重慶で中ソ文化協会と文芸界抗敵協会で働く。建国後は北京大学のロシア語科教授、ロシア語科主任、中国作家協会書記処書記等の職に就く。
 二十年代始め、ロシア文学の紹介に力を入れ、チェーホフの演劇や小説『三人姉妹』、『蠢货(退屈な話?)』、『煙草の害について』等を翻訳、出版する。三十年代には、セラフィモーヴィチの《鉄の流れ》、カターエフの『連隊の子』等を翻訳出版した。抗日戦争中には、『党証』等の作品を訳している。かつては魯迅と共同で海外革命文学を紹介し、魯迅に代わって海外の優れた版画や書籍を収集した。翻訳以外にも大量の散文を書き、その題材は多様で文字のスタイルも優美で、詩趣に富んでいる。

(『中国現代文学詞典』上海辞書出版社1990)
作品集・単行本

『花』 曹靖華著  作家出版社 1962
『蘇聯見聞録』 茅盾著,曹靖華[主]編  開明書店 1949

研究資料

『中国当代文学研究資料 曹靖華研究專集』黄河文藝出版社 1987.6

邦訳
 
作成:石松順子

Chinese Literature Site

error: Content is protected !!