程乃珊

Chéng Nǎishān
程乃珊
てい・だいさん

(1946- )

程乃珊小伝:

 1946年上海の食べ物の心配のない家庭に生まれた。祖籍は浙江桐郷である。祖父と外祖父は共に銀行界の先達で、両親は共に40年代に大学を卒業している。
 私は子供の頃から目立たない子であった。容貌も学校の成績も。しかし本を読むのがとても好きだった。グリム童話からクルイロフの寓話にいたるまで。初級中学に入ってからは『風と共に去りぬ』や『戦争と平和』を読んだ。それから同級生たちは私の作文と外国語に注目するようになったが、理科や数学はひどいものだった。よく理科系のこれらの科目が不合格だったため、外祖父の家に避難したものである。
 1965年、私は上海教育学院英語班を卒業し、すぐさま楊浦地区の普通中学の英語教師となり、それから20年近く教えた。この時の体験が私にたくさん作品の素材を提供した。1984年第6期『小説家』に発表した「窮街(貧しい街)」は、学校生活の一側面を反映したものだった(既にテレビドラマに改編)。短編小説「黄絲帯」は別の角度から悪戯学生の教育問題を反映したものである。
 処女作「媽媽教唱的歌」は1979年9月の『上海文学』に発表された。それまで私は創作を単なる暇つぶしと考えていたが、友人たちに激励され、書き上げてから、みんなで回し読みしてもらった。意見は出たがそれも快いことに思えた。次に「歓楽女神的故事」「天鵞之死」「摩登娃娃的故事」など6編の香港の少女を写実で描いた作品を発表した。それらは幼年期、私が香港で学んだときの体験、少女の香港での運命、少女たちの理想と幻滅、歓びと哀愁、享楽ともがきを反映したものである。
 1983年以後は『藍屋』などの中編を発表した。現在までに書いた作品は百万字を超える。
 私は1985年6月に中国作家協会会員として受け入れられ、現在は上海作家協会理事、上海市文聯委員、上海基督教女青年会董事、専業作家である。

(『中国当代作家百人傳』求実出版社)

作品集・単行本

『金融家』 長篇小説 小説界文庫 上海文藝出版社 1990.10第1版、1996.4第4次印刷/12.90元
『山水有相逢』 長編小説 小説界文庫 上海文藝出版社 1999.9/9.50元
『上海先生』海派文化叢書 文滙出版社 2008.8

 
作成:青野繁治

 

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