改革文学

Gǎigé Wénxué
改革文学
かいかくぶんがく

解説

「四つの現代化」建設の歩みに伴って、改革の波が次第に全国に広まった。 ほぼ「反思文学」と同じときに、小説創作に新たな波が出現し、「四つの現代化」に向かって進軍し、改革における開拓者を賛美、「四つの現代化」を阻害する社会の弊害を攻撃する「改革文学」を生み出した。 蒋子龍の小説《喬廠長上任記》は、その最も早い萌芽期のメルクマールである。この時期の改革文学は、政治経済体制が現代化の要求についていけない主要な矛盾を暴くことに力をいれ、改革事業を始めるにあたっての困難を記録している。

張潔の小説《沉重的翅膀》は、改革文学が新しい段階に入ったことを示している。依然改革派と保守派の基本的矛盾を中心としているが、この歴史的変革に対する作者のより一層深い理解を表すものとなっている。 この段階の改革文学は、生活を反映する方法において、総体性がぬきんでており、政治経済体制の変化、そして社会構造全体にもたらされるだろう総体的変化、とくに倫理的関係とそれに伴う道徳観念の変化に注目する。

賈平凹の《鸡窝洼的人家》、蒋子龍の《燕赵悲歌》などの作品は、改革文学がさらに高いレベルに発展しようとしていることを説明している。 この段階の改革文学は、正面から人民大衆が既に開始している、あるいは行いつつある改革の実践活動を描き出しており、そこには変革の時代の社会生活のおのおののレベルが含まれている。 小説は変革の精神を反映するが、少数の人々の社会的理想や自覚的活動として体現されるばかりでなく、より多くは普通の労働者の本能的なものから自覚的なものまで様々な要求として体現されている。改革文学の波は今でも衰えていない。

(『中国現当代文学辞典』 遼寧教育出版社 1989)

参考資料

『声無き処に驚雷を聞く 「文化大革命」後の中国文学』高島俊男/著 日中出版 1981.6
『文学の自立を求めて 今日の中国文学を読む』高島俊男/著 日中出版 1983.10

作成:青野繁治

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